＊ ページ13
渡「俺のこと…好き？」
「うん…大好き」
そう返せば、渡辺くんの喉を鳴らす音が聞こえ、胸に埋めた頭を一段とギュッとされた。
渡「じゃあ…なんで拒否るの？付き合うってことで良いんだよね？」
…そこなんです。
私にはずっとわだかまりがあって。
もちろん好きだし一緒にいたいし、やっと思いが通じ合ったのだから付き合うのが当然の流れだと思うし、自分もそうしたい。
だけど２つ引っかかることがある。
「そこで…あの相談と提案があります」
渡「え？！何何？急に。怖い怖い！」
渡辺くんが抱きしめていた身体をガバッと離し、食い入るような目で私を見つめる。
「渡辺くん、今何歳？」
渡「17」
17歳…
別に大学生と高校生の恋愛は世間一般的に禁じられてる訳ではないけど、私たちの場合は実習生と生徒という入り口が少し特殊なパターン。
しかも、18歳以下の未成年となると上手く言えないけど…色々と色々なことが気になってしまう訳で。
渡「あ、なるほどね？そーゆうことか」
「え、…なに？」
渡「だいたい考えてることわかったわ」
そう言って目を細めて少し睨みがちに私に言う。
渡「センセーくそ真面目ちゃんだからな。どうせ俺は未成年だし、ましてや18にもなってないし、不純異性こーゆーになるとか思ってんでしょ？」
「そこまでは思ってないけど…よくその言葉知ってたね？」
渡「は？バカにすんなし」
そう言って軽くほっぺをつねられた。
「やっぱり今はまだ外でデートとかさ、そういうのもちょっと難しいのかなって」
渡「じゃあ家でデートすりゃ良いじゃん」
「うん…まぁそうだけど、さ」
モジモジしていた私の異変に気付いたのか、
渡「…キス以上のことすんの、気が引けるんでしょ？」
まだ始まってもいないのに、そこまで考えていた自分が恥ずかしいし、すっかり言い当てられてさらに恥ずかしさを増す。
渡「んはは、センセーえちだな。顔真っ赤やん。笑
もうそこまで想定してくれてたの？笑」
言い返したいのに、恥ずかしすぎて何も言葉が出てこない。
軽いとか思われてたらどうしよう…
渡「…相談てそれだけ？」
「あ、えっと…これは相談というか、心配なことなんだけど…」
渡「うん、なに？」
いつしか照に言われた言葉がずっと頭から離れない。
「その…渡辺くんの私に対する感情って、一時的みたいなことは…ない？」
ずっと引っかかっていたことを思い切って聞いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1981人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
R(プロフ) - emさん 寂しいと思ってもらえるなんて…🥺ありがとうございます！ (2021年10月22日 16時) (
レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - みかさん 嬉しいコメントありがとうございます🥺ほっこりしてもらえて安心しました＾＾ (2021年10月22日 16時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
em(プロフ) - 終わっちゃうのが寂しいです🥺 (2021年10月22日 7時) (レス) @page22 id: d7760676f5 (このIDを非表示/違反報告)
みか - 最後ちゃんとほっこりさせてくれるRさん！プラスアナザーストーリーという展開！いやぁますます目が離せない (2021年10月21日 21時) (レス) @page22 id: 75d95be2cc (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - とんたんさん 前作も読んで下さったのですね！ありがとうございます、嬉しいです（涙）おまけも楽しんで頂けていたら幸いです＾＾ (2021年10月21日 21時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：R
| 作成日時：2021年10月15日 21時
