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帰り道に少し話そうという蓮の提案で公園に行くことになった。
まずは2人で一緒に自販機の前に立ち、何を飲むかを選ぶ。
コーンポタージュが好きな蓮は、決まっていつもそのボタンを押し、私は毎回ココアを選んだ。
蓮「あっつ！」
毎度缶を振るたびに手を熱がる蓮がなんだか可笑しくて笑ってしまう。
蓮「笑ってるけどさぁ…はい、貸して」
そう言って私の手からココアを取り、プルタブを開けて再び私の手に戻してくれる。
「ありがと」
熱いのと固いのとで毎回プルタブを開けるのに手こずる私を見兼ねて、最近は蓮が先に開けてくれるのも定番になっていた。
そういう１つ１つの優しさで溢れる人だった。
蓮「クリスマスなんだけどさ…」
並んでベンチに座り、今日の出来事などをお互い話し終えた後で、蓮が切り出してきた。
「うん」
蓮「ちょうど24.25って親が出張でいないんだ。…だから、家に泊まりに来ない？」
じっと見つめながらそう言われ、私の心臓は跳ね上がる。
蓮のご両親は仕事が忙しくて、帰りが遅かったり出張でいないことも多いというのは聞いていたけど、まさかクリスマスにその日が来るなんて思ってもいなかった。
「泊まり…」
泊まりって、つまり、そういうこと…だよね？
蓮「…やだ？」
もちろん緊張するけど、嫌なはずがない。
「ううん、大丈夫。…お邪魔します」
蓮「本当？良かったぁー」
どこかホッとしたように蓮が笑ったので、彼も言い出すのに緊張していたんだなと思うと愛おしくなって思わずギュッと手を握った。
蓮「ココア持ってたから、Aの手あったかい」
そう言って目を細めて笑い、そのままキスをした。
すっかり日が落ちるのも早くなり、電灯の灯りだけがぼんやり灯る中、キスの後で見つめ合い、僅かな沈黙が生まれる。
すると、もう一度蓮の顔がゆっくり近付き、私の頬に手を添えながらキスをする。
角度を変えて何度かキスをした後、今までに感じたことのない温かい感触のものが口内に入ってきた。
！！？
これが深いキスだと気付いた時には、蓮の呼吸がいつもより乱れていて、少し荒々しく私を抱きしめながら舌で私の舌を絡め取る。
「んっ…んんんっ…」
何が何だかわからないまま、必死に蓮のブレザーをギュッと握りしめ、彼の舌の動きに何とかついていく。
やがて12月の冷えた空気と澄んだ空に、2人の白い息が折り重なった。
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R(プロフ) - emさん 寂しいと思ってもらえるなんて…🥺ありがとうございます！ (2021年10月22日 16時) (
レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - みかさん 嬉しいコメントありがとうございます🥺ほっこりしてもらえて安心しました＾＾ (2021年10月22日 16時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
em(プロフ) - 終わっちゃうのが寂しいです🥺 (2021年10月22日 7時) (レス) @page22 id: d7760676f5 (このIDを非表示/違反報告)
みか - 最後ちゃんとほっこりさせてくれるRさん！プラスアナザーストーリーという展開！いやぁますます目が離せない (2021年10月21日 21時) (レス) @page22 id: 75d95be2cc (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - とんたんさん 前作も読んで下さったのですね！ありがとうございます、嬉しいです（涙）おまけも楽しんで頂けていたら幸いです＾＾ (2021年10月21日 21時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：R
| 作成日時：2021年10月15日 21時
