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久美の好きな人は、今年の3月に卒業した宮舘先輩。
去年の文化祭で、クレープ屋をしていた宮舘先輩のクラスに行った時の事。
クレープを買ってウキウキしながら食べようとした時、久美はお釣りを仕舞おうとした際にクレープを床に落としてしまった。
ショックで立ち尽くす久美に「私のあげるよ」とクレープを差し出そうとしたら、スッとクレープを持った別の手が私の前を横切る。
「「え??」」
私たちは同時にその手の主を振り返る。
すると、綺麗に巻かれたクレープを持った宮舘先輩が、「良かったらこれどうぞ」と新しいクレープをくれたのだ。
さらに床を掃除しようとする私たちに、
宮「そのままで大丈夫、俺がやるから」
そう言って私たちを制す。
さらには「制服汚れなかった?」と久美に優しく問う。
その瞬間、久美の目がハートになる瞬間を目の当たりにした。
その日を境に、久美は宮舘先輩のファンになり、そして恋に落ちた。
私たちがよくカフェに行くようになったのも、元々宮舘先輩がお友だちとよく行っているのを知ったから。
行けば会えるかも、そんな願いを胸に私を引き連れてカフェへと向かう久美の姿を幾度となく見てきた。
恋する久美は本当に可愛くて。
久美くらい美人ならばすぐにでもアプローチして付き合えそうなのに、彼女は健気に密かに宮舘先輩を思い続けた。
そして先輩の卒業を機に、この4月から学校外でのそんなひと時も失われてしまうと肩を落とす久美に奇跡がやって来た。
なんと大学生になった宮舘先輩は春からそのカフェでバイトを始めたのである。
あまりに驚いた久美は、自ら「先輩、ここで働き始めたんですか?」と聞きに行く。
宮「うん。好きな場所にもっと携わりたくなっちゃって」
そう言ってはにかむ宮舘先輩を見て、心臓を射抜かれたようによろける久美を支えた覚えがある。
久「宮舘先輩以上の人はこの先絶対いない!」
いつしかそれは、久美の口癖になっていた。
4月からの私たちがカフェへ行く目的は、店員の宮舘先輩と束の間のお喋りを楽しむことに変わった。
私は完全に付き合いだけど、頬をそめてウットリする久美を見てると私まで幸せな気持ちになり、この恋を絶対に応援すると決めていた。
だから…私は今、すごく困っているんだ。
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R(プロフ) - なおさん» 何度も読んで頂き嬉しいです🥺こちらこそありがとうございます! (8月17日 22時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - 初めまして!このしょっぴーと主人公ちゃんが大好きですー💕実は何度も読み返していて😊今日もきゅんきゅんさせて頂きました♥️ありがとうございます!続きもまた読みます💙 (8月17日 16時) (レス) @page50 id: 61924ce533 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - みみみさん» 嬉しすぎます!ありがとうございます🥺✨ (2023年4月5日 20時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
みみみ - 素敵すぎです!あー、しょっぴーに惚れてしまった♡ (2023年4月5日 13時) (レス) @page50 id: 10d256d720 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - ピカンチ★さん» この作品を見つけて下さりありがとうございます🥺💙ハニレモ良いですね☺️🍋お時間がある際に良かったら番外編も覗いて下さると嬉しいです🥺💙 (2022年6月25日 19時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:R | 作成日時:2022年5月22日 14時