急に耳が聞こえなくなったと思ったら超人気グループのイケメンから言い寄られてるんですが 【R.Meguro】

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A side















それから数時間。
















「(落ち着いた？)」


















『(もう大丈夫、ありがとう)

















彼の腕の中で散々泣いた。



















人前で泣いたのは久々かもしれない。



















それだけ彼に心を開くことができたんだと改めて確認した。



















『(蓮の匂い、落ち着くから泣きやすかった)』



















「(ええ、ただの柔軟剤なんだけど、笑)」



















『(その匂い、私は好き)』



















彼の匂いは落ち着く。



















ずっとこの人と一緒にいたい。この人となら一緒にいられる気がする。



















そう思った。



















「(ねえ、)」



















『(どうしたの？)



















彼は私の方を向いて真剣な眼差しで言った。

「聞いてもいい？過去の話」



















辛い



















苦しい



















悲しい



















悔しい



















でもその感情よりも遥かに大きく



















知ってほしい



















そんな欲望が私の頭の中を支配した。



















『いいよ』



















私はゆっくりと頷いた。

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