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23時になるちょっと前、玄関が開く音がした。
舘さんと康二くんは自分の部屋に行ってて
リビングには私だけ。
「おかえりなさい」
渡「ただいま。あーーー疲れた。」
私の方を見ずにソファにうなだれてる。
疲れがたまってそう。
「おつかれさま。何か食べる?ビール?」
渡「とりあえず風呂入るわー…」
と立ち上がったときに私を見て動きが完全に止まった。
渡「お前…それ、」
「どう?」
渡「ん、まあ…いいじゃん?風呂行ってくるわ」
「え、それだけ?もっとないの?」
さっさとお風呂に行ってしまった。
…照れ隠しだと思おう。
お風呂から上がってきた翔太にビールを渡すと美味しそうに飲む。ついでに軽く食べるものも出すと普通に食べてる。
渡「これうまっ」
少し言葉足らずだけど、たまに出るこういうのがたまらなく嬉しくて、ついやってあげたくなっちゃって。
「舘さんから教えてもらったのを少しアレンジしてみました〜」
渡「ははっ、お前腕上げたな
それより、髪やるなら俺に言えよな」
「翔太にはサプライズしたかったのー」
渡「んで、どこの店?綺麗にグラデーションになってんじゃん」
「そうやってすぐ仕事の話にする」
渡「別にそんなんじゃねえし…」
「翔太のお店行ったんだよ、さっくんがサロンモデルってことでタダでいいよって言ってくれた」
渡「はあ?俺の店?まさか佐久間に?」
「うん、やってもらった」
渡「はぁ、マジか……まぁ佐久間なら腕はたしかだし。」
「翔太、飲みすぎじゃない?」
テーブルには空き缶3本。
いつもはそんなに飲まないのに
疲れてたのかな。
隣に座った私の髪を撫でながらふとつぶやいた。
渡「A…、かわいいじゃん、髪」
「…やっと言ってくれた」
渡「俺がそういうの言わないって知ってんだろ」
「たまには言ってほしいもん」
そう言って見つめ合った私たちの距離はゼロ。
渡「…佐久間に髪触られたのも最初に見られたのも
康二たちが可愛いって永遠に言ってるのも…
全部俺が1番が良かったのに」
珍しく素直な言葉で私が恥ずかしくなる。
「…うん、次は翔太にお願いする、」
またお互い唇を重ねて、だんだんと深く、濃厚になっていく。
お酒が入った翔太を止めるすべはもうなくて
私も受け入れてしまう。
渡「声、抑えろよ?」
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のりぞー(プロフ) - えええーーーー!!Σ(Д゚;/)/なんだか、悲しい…すごく続きが気になりますが、すでに泣きそうで…(>_<)更新、楽しみにしています。 (3月26日 20時) (レス) @page50 id: d71bdacb2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆきんこ | 作成日時:2024年2月12日 22時