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『今日、ミスしてからずっと暗かったでしょ？心配だったんだ。凄く落ち込んでたから。ごめんね？私がフォロー出来てれば、こんなミスしなかったかもしれないのに...』
目｢いや！Aさんのせいじゃないですから。俺の確認不足です。それと最近少し慣れてきて、油断してたんだと思います。だから、Aさんは全く悪くないですから。｣
『...ありがと。でも、今日はミスしちゃったけど、普段のめめくんは本当に仕事出来る子だからね？覚えも早くて要領も良くて。立派な戦力になってるから。だから、自信無くさないでね？』
目｢...はい。｣
『もう！そんな顔しないの！ほら、笑顔！』
目｢っ、｣
慰めてくれたAさんに、｢あぁ、気を遣わせてしまったんだな...｣と申し訳なくなって、さっきまでの笑顔が消えかけていた時、『ほら、笑顔！』と言ってAさんが俺の両頬に手を添えて、口角を上げるように上へ引き上げた。
驚きと恥ずかしさが一気に押し寄せたのも束の間、Aさんが『ほら、ニコって』とまぁまぁな至近距離で笑顔を見せて来た。
可愛い...
頬を上げられた状態でそんな事を思っていた。
なかなか笑顔にならない俺を見て
『えっ、相当凹んでる？心折れた？どうしよ、ふっか呼ぶ？何か面白い事やらせる？ふっかだけで足りるかな...』
と、ちょっと慌ててるAさん。
目｢...ふはっ(笑)｣
その姿が可愛くて、何だか面白くて、思わず笑ってしまった。
『あ...やっと笑った。』
俺の笑顔を見て、心底ホッとしたような表情を見せる。
目｢すみません、もう、大丈夫です。Aさんのおかげで元気になりました(笑)｣
そう伝えると
『良かった。やっぱりめめくんは笑ってる方が良いね！』
と言って、俺の頭を撫でた。
目｢っ、｣
Aさんと、もっと仲良くなりたいと思った。
もっと、Aさんの事知りたいと思った。
この気持ちが、"恋"なのかはまだ分からないけど、Aさんに近付きたいと思ったのは事実。
だから、ちょっと勇気を出して言ってみた。
目｢あの...俺も、Aさん、って呼んでいいですか？｣
そしたらAさんは
『もちろん！いいよ！』
と、今日イチの笑顔で答えてくれた。
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作者名：ちり | 作成日時：2023年11月17日 19時
