14 ページ14
みんなが俺の為に色々アドバイスしてくれていた時、ふっかさんのスマホが鳴った。
それは、阿部さんという方が異動で俺達の会社に戻ってくる、という連絡だったらしい。
しかも、その阿部さんはAさんの元カレ。
何だか、嫌な予感しかしない...
向｢その、阿部さんがAさんの元カレって、ホンマですか？｣
岩｢あぁ。1年くらいかな、付き合ってて、阿部が海外に異動になって別れたんだよ。さすがに国外の遠距離は厳しいとかで。｣
向｢じゃあ、好きやったけど、仕方なく、って感じですか？｣
渡｢まぁ、そんな感じだったのかもな。でも、別れて2年近く経つし、今更だろ。｣
佐｢いや！分かんねーよ？お互い嫌いで別れたわけじゃないし、実際会ったらあの時の感情が沸々と...｣
深｢お、おい！佐久間！｣
佐｢あ...ごめん。｣
目｢...いえ。｣
向｢えぇ...Aさんて、まだその人の事好きなんかなぁ。｣
深｢どうだろうね。別れてから一切阿部ちゃんに関する話はしてないから。｣
渡｢しかも、阿部ちゃんてすげー良い奴なんだよなー。｣
佐｢そうそう！優しくて頭良くて仕事も出来てイケメン！｣
渡｢俺らと同期で、みんな仲良かったし。戻ってくる事自体は嬉しいけど、めめの事考えると複雑...｣
目｢何か、すみません...｣
岩｢目黒は悪くないって。ただ、阿部の事も大事な仲間だから、目黒だけ、とはいかないかもしれない。そこは、ごめん。｣
目｢いやいや！同期は大事ですから。俺なんかより、阿部さん優先して下さい。｣
向｢お、俺はめめが1番大事やで！！｣
目｢ふふっ、ありがと康二。｣
向｢めめきゅん...｣
深｢阿部ちゃんが戻ってくるのは来月らしいから、それまでに少しでもAと近付けるといいんだけど...｣
渡｢Aの気持ちがめめに向いてれば、ちょっとは安心だよな。｣
目｢でも...あと二週間くらいで出来ますかね...｣
向｢やるしかない！｣
佐｢とりあえず、いっぱい話しかけろ！｣
渡｢出来るだけ飯誘え！｣
深｢笑顔必須！｣
岩｢とにかく自信持って。｣
向｢俺はめめの味方やからな！｣
目｢みんな、ありがとう。｣
深｢でも、あんまり気負いすぎんなよ？焦ってもいい事なんか一つもないから。｣
目｢はい。｣
阿部さん...どんな人なんだろ。
色々不安だけど、この気持ち、大事にしたい。
俺の初恋。
頑張りたい。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 605人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちり | 作成日時：2023年11月17日 19時
