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そう。俺は今まで好きな人が出来た事はない。
それは根暗な性格が理由。
こんな俺には恋愛なんて縁がないと思っていたし、俺みたいなやつに好かれても、きっと相手も困るだろうと思っていた。
だから、好きになる事も無かったし、逆に好意を持たれる事も無かった。
だから、ふっかさんに言われた時は凄く驚いた。
自分では全く意識していなかったし、Aさんを女性として好きだと認識したつもりも無かったから。
もちろん、先輩として、人としてはとても好きだ。
でも、ただそれだけ。そう思っていた。
深｢マジ？！一回も無いの？｣
目｢あ、はい...恋愛とは縁がないと思っているので...｣
深｢はぁぁぁぁぁ。もったいない！｣
目｢え？｣
深｢もったいないよ！めめ！｣
目｢も、もったいない？｣
深｢そうだよ！だって人生一度きりだよ？！しかもまだ22歳！今一番楽しい時じゃん！それなのに恋愛しないなんてもったいない！｣
目｢でも、俺みたいのに好かれても、相手の人は困るだけだと思うし...｣
深｢そんなの関係ないって！片想いは自由よ？！勝手に想ってるだけなら迷惑になんかなんないって！｣
目｢そ、そういうもんですか？｣
深｢そういうもんです！それにさ、好きな人がいるって毎日幸せよ？今何してるかな？とか、好きな人に見合う為に自分磨こう！とか、今日は少し長く話せた♪とかさ！生きる活力になるよね！｣
目｢は、はぁ...｣
深｢まぁ、無理に恋愛する必要なんて無いけど、誰にでも恋愛する権利はあるって事。めめだって例外じゃないんだからね？｣
目｢...はい。｣
深｢それに、無意識に目で追ってるってのは、多分、そういう事なんだと思うよ？(笑)｣
目｢...何か｣
深｢ん？｣
目｢何か、康二の頭を撫でたんです、Aさん。｣
深｢うん。｣
目｢それみた時、何か分かんないけど、モヤッと、したような気がして...これって、そういう事ですかね？｣
深｢んー、まぁ、言い切れないけど、その可能性はあるね。｣
目｢マジですか...｣
深｢でも、Aは大変よ？｣
目｢え？｣
深｢モテるから(笑)｣
目｢...｣
深｢本人気付いてないけど、社内での人気、鬼ほどにあるからね(笑)｣
目｢うわぁ...｣
深｢相談なら、いつでものるよ？(笑)｣
目｢...ありがとう、ございます。｣
ふっかさんのせい？おかげ？で、どうやらAさんを気になってる事が分かってしまった。
......で？
どうしたらいいの？
.
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作者名：ちり | 作成日時：2023年11月17日 19時
