My Destiny Ⅱ (ページ32)

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目「そういえば、奥さんの推しの阿部さんに会いましたよ」

奥「まあどこで？羨ましい～」

阿部先生は奥様の推しなのね。学校で会った事、私の同僚である事を話すと物凄い食いつきようだった。質問の嵐に少しだけ困惑していると店の奥から可愛らしい音がする。

オ「お、出来上がったな。蓮ちょっと手伝って」

『私も…』

立ち上がって手伝おうとするが奥様に阻止される。

奥「Aちゃんはいいの。私の話し相手になって♡」

ニコニコと私を見る奥様の圧により、私は大人しく座りなおした。

奥「それにしても本当に向日葵が似合う方ね」

『向日葵…あ！あのクッキーすごい可愛くて美味しかったです！』

奥「それは良かった。あの子ったらものすごーく悩んで選んだのよ」

そうだったんだ…嬉しい。他にも種類あるって聞いたし、帰りにお土産で買って帰ろうかな。

オ「おまたせ～」

『わあ…！！』

オーナーさんたちが運んできたたくさんの料理に目を輝かせる。誕生日でもないのにこんなに豪華な料理が…。

オ「蓮からAちゃんは食いしん坊さんだって聞いたからね。たくさん作ったよ」

『なっ…事実ですが…お恥ずかしい』

反抗の意志を込めて蓮さんを叩くが、彼には全然効果なくものすごい笑顔だ。

奥「蓮ちゃんのこんな嬉しそうな顔見たの久しぶりだわ」

オ「コーヒー上手く淹れれるようになった時以来か？」

『それっていつの話…』

目「あーもうほら早く食べませんか？冷めちゃいます」

蓮さんの合図により全員で「いただきます」をする。
食いしん坊だとバレているなら、躊躇なくいただいてしまおう。

『！！蓮さんから聞いてはいましたが、想像を絶する美味しさです…』

私の反応をみた3人は顔を見合わせて笑っている。

オ「美味しそうに食べるな～」

奥「この笑顔を見るだけで胸がいっぱいになるわね」

目「ほんとそうなんすよ！」

『食べてる時が1番幸せ…』

その後も4人で色々な話をした。佐藤夫婦に子どもはおらず、本当の息子のように蓮さんが可愛いって事も。3人の様子を見ているとそれがすごく伝わってくる。
「ごちそうさまでした」と手を合わせ食事が終わった。

『すっごい美味しかったです！片づけは私が！』

それくらいやらなければと思い立ち上がるがまたしても叶わない。

オ「いいよいいよ。蓮、コーヒー頼める？」

奥「淹れるの見守っててあげて♡」

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