My Destiny Ⅱ (ページ44)

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目黒side

泊まる事になったのは嬉しいけれど誘惑が多すぎる。
お風呂上がりの濡れたままの髪、暑かったのか紅潮した顔、ブカブカな俺の服から覗く鎖骨。理性が飛びそうで見ていられなかった。

濡れたままだと髪にも俺にも良くないので乾かしたが、女性の髪を乾かすなんて初めてで上手くできたかは分からない。

そして"一緒に寝よう"と言ってくるとは。あんな事があったのに気にならないのかな…。ま、俺的には大歓迎だからいいけどね。

大慌てで風呂から上がると、ソファで丸まって眠っていた。どこまで無防備なの？起きる気配はないので抱き上げてベッドまで運び、少し離れて俺も寝転ぶとすり寄ってくる。

こんなの生殺しじゃん…寝れるかな…

と思ったが寝てたらしく、胸元でモゾモゾする感覚で目が覚めた。薄ら目を開けると、慌てた様子のA。
「おはよ」と挨拶をして起きようとするが「もう少しこうしていられる？」なんて言うものだから困った。

目「…なんでそんな事いうの」

『なんでって…まだ離れたくないなと思ったから？』

目「わかった。一生このままね」

『えっ、一生は困るかな…』

目「可愛すぎるAが悪い」

そう言って抱きしめる手を強める。

目「でも本当に送らなくて良かったの？」

『うん。帰りに買い物もしたいし』

まさか彼女が離れたくないと思ってくれているなんて幸せすぎてどうにかなりそう。しかし時の流れは残酷で、あっという間に家を出る時間になってしまった。

『行こっか』

目「ちょっと待って。これ…」

俺は絆創膏を彼女の首筋に貼った。髪の毛で見えない位置ではあるけど念のため。見られて嫌な思いをするのは避けたい。あーほんと昨日の自分どうかしてた。

オーナー達に挨拶したいという彼女も一緒にカフェの裏口から入る。

目「『おはようございます』」

オ「おは…え、Aちゃん！？」

奥「おはよ～3日ぶりね♡」

2人に挨拶を済ませた彼女は入口から入り直しカウンターに座った。俺もエプロンをつけて準備し、店員として注文の確認をする。

『ホットお願いします』

目「かしこまりました」

俺が淹れる所を嬉しそうに見つめる姿が可愛い。

奥「これ、モーニングね」

『ありがとうございます！阿部先生からおすすめされて気になってたんです』

奥「阿部くんが？嬉しいわ♡あら…噂をすれば」

奥さんの声につられ入口を見ると阿部さんが立っていた。

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