96 目黒side ページ47
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目黒side
今日も忙しい1日が終わった。
彼女は無事に帰宅できたかな…心配しすぎ？
そうだ、来週の事聞いてみないと。
目「オーナーお疲れ様です。あの…」
オ「お疲れ。来週土曜日15時まででいいよ」
目「え？」
オ「花火大会行くんだろ？」
なぜオーナーにはここまでお見通しなのか。
オ「俺のお古で良ければ浴衣着てくか？」
奥「いいじゃない！私が着せてあげる♡」
困惑してる間にあれよあれよと俺が浴衣で花火大会に行く事が決まった。浴衣なんて初めてだけど、2人が楽しそうだからいっか。
オ「蓮さ、阿部くんのこと見すぎ」
目「そうですか？」
奥「何をそんな心配してるのかしら」
目「心配というか…」
俺は昨日の事をかいつまんで説明した。
本当の親みたいな2人に聞いてほしかったから。
オ「なるほど。蓮ってそういうタイプだったっけ」
奥「それくらい本気って事でしょ」
目「俺…彼女の事になると余裕なくて。また傷つけるかもしれないと思うと怖いんです」
オ「傷つけたくはないよな。じゃあ蓮はどうしたい？」
本音を言えば幼馴染と会ってほしくない。でもそう言ってしまったら、こないだみたいに元気がなくなる事は目に見えてる。それを避けるためには俺が我慢するしか…
オ「まさか自分が我慢すれば全て解決とか思ってるんじゃないだろうな？」
目「っ、」
オ「図星か。言っとくけど、どちらかが我慢して成り立つ恋愛なんて長続きしないから」
奥「人には限界があるからね〜」
目「それでも……好きなんです」
俺がそう言うと2人は「ははっ」と大声で笑った。
奥「蓮ちゃんがそんな事いうようになるとは…」
オ「とーちゃん嬉しいわ。ま、その辺りは2人でじっくり話し合いな」
言われてみれば、あれから幼馴染との事について話せてなかったな。
オ「あくまで1つの選択肢としてだけど。友達に戻るのも悪くないんじゃねーの？」
目「友達……そんな簡単に忘れられないです」
奥「忘れる必要なんてないわよ。好きでいるのは自由だもの」
オ「ま、蓮のしたいような事はできなくなるけどな」
好きなまま友達に戻る…か。考えたことも無かった。
そもそも俺らに友達の期間ってあったのだろうか。
来週の花火大会が終われば期限である1ヶ月だ。
このまま付き合う事はお互いの為になるのかな。
来週の水曜日、話し合えないか聞いてみよう。
結論は2人で出さないとね。
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作者名：あんこ | 作成日時：2023年9月28日 6時
