My Destiny Ⅱ (ページ6)

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目黒side

俺には小さい頃からずっと好きだった人がいて、他の人からの告白は全て断ってきた。しかし噂で言われてるようなひどいものではなく"好きな人がいるから"という理由だ。

高校の時、何回断っても諦めてくれなくてストーカー化してしまった子がいた。耐えられなくなった俺は、1回だけ強く怒りをぶつけた。恐らくその子が逆上して俺の良くない噂を広めたのだと思う。

噂の経緯を彼女に話すと、一息ついてこう言った。

"やっぱり。そんな事じゃないかなって思いました"

目"信じてもらえますか？"

"はい。目黒さんの声に嘘がないので"

彼女のこういう所、すごく良いと思う。噂に惑わされず、その人自身を見ようとする。好きだった人にどこか似ているんだ。

"聞いても良ければですが、婚活パーティーに参加されてたということは好きだった人は今…"

まさかそこに触れられるとは思わなかった。少しずつ俺に興味を持ってくれてると思っていいのかな。

目"結婚してしまいました。……今は兄貴の奥さんです"

言う必要のない事まで言ってしまった。それは彼女が聞き上手だからなのか、俺が全てを知って欲しいと思っているのか、おそらく両者だろうな。

俺の言葉を聞いた彼女はしばらく黙ってしまった。そりゃそうだろう、反応に困る。しかし、その後まさかの返答が来た。

"…詳しく聞いても良いですか？"

無理やりじゃない。そっと寄り添ってくれるような声かけに、俺は少しずつ言葉を紡ぐ。

好きだった人は2つ上の幼馴染。兄貴と同い年。俺を本当の弟のように可愛がってくれて、やる事全てを肯定してくれる人だった。カフェを持つ夢をもったのも、彼女が俺の淹れたコーヒーを褒めてくれたから。

ずっと好きだったけど、幼馴染で弟と思われてる俺が気持ちを伝えて関係が壊れるのが怖くて言えなかった。それに気づいていた兄貴は俺を後押ししようとしてくれたが、全て断った。

兄貴たちが大学生になった頃から、俺たちは疎遠になっていった。そして俺が社会人2年目の時に兄貴から連絡が来て、幼馴染と結婚することになったと聞いた。

その時初めて、兄貴も彼女の事が好きだったのだと知った。でも俺の事や幼馴染という事が足枷となって気持ちは伝えていなかったのだ。

しかし社会人になって再会し、酔った勢いで実は好きだったという話をしたら、まさかの彼女も同じ気持ちという事が分かりそのまま結ばれたとの事だった。

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