My Destiny Ⅲ (ページ1)

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蓮さんとちゃんと話し合って、心のモヤモヤが少し晴れた気がする。みんなに報告するのは明日の花火大会が終わってからにしよう。

軽い足取りで向かうのは涼太の店。

『こんばんは』

宮「…A。いらっしゃい」

変わらない優しい笑顔で迎えてくれる涼太。
カウンターの定位置に座ると「いつもの？」と聞かれた。

『こないだ辰哉が飲んでたのがいい』

宮「スノーボール？」

『そう！それお願いします』

「了解」とテキパキお酒を作る様子を見ていると、入口が開く音がした。

深「あれっAじゃん」

『Aですよ』

渡「なんか機嫌よくね？」

『そう？明日花火だからかな』

渡「…腹立つ」

『なんでよ。みんなは？行かないの？』

深「行かなーい」

宮「おまたせ。明日は2人ともここ来てくれるって」

そう言いながら白色のカクテルを私の前に置く。

『ありがと。辰哉は会社の人と行くと思った』

深「そういう時もあるの。ってそれ！俺がこないだ飲んでたやつ」

『美味しかったから頼んでみた。…飲む？』

グラスを差し出すが、辰哉は首を横に振った。

深「俺はそんな簡単に飲まない！」

『どゆこと？』

渡「ウケる。じゃあ俺が……あっま」

深「ちょっ翔太！やっぱ俺も飲む！」

『えーそんな飲んだら私の無くなる！』

宮「安心して。もう一杯作るから」

やっぱりみんなとこうして話す時間が大好き。
"会うのやめる"なんて言ったこと反省しなきゃ。

宮「そういえば、こないだ大丈夫だった？」

『何が？』

渡「目黒。ものすごい殺気だったぞ」

深「ごめん俺のせいで。嫌な事されてない？」

『大丈夫だよ』

私がそう言うと、見るからにホッとする3人。
驚いた事はあったけど別に言う必要ないよね。

深「明日…まさか浴衣とか着ないよね～？」

『あー考えてなかった。けど、着るのもいいかも』

深「んぇ！？だめだめ！」

渡「完全に自爆してんじゃん(笑)」

宮「だね」

浴衣か…元カレとの花火大会で着てからずっとクローゼット。せっかくだし着たいな。

渡「でもお前、着付けとか出来るの？」

『あーお母さんと妹に頼もっかなあ…』

渡「ふはっ。そんな事だろうと思った」

宮「考えてみれば、大人になってからのAの浴衣姿って見たことないね」

深「たしかに。目黒(アイツ)に見せるより先に俺らに写真ね」

『ええっ…やだよ…』

3人「わかった？」

『…はい』

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