My Destiny Ⅲ (ページ15)

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結局、来週までに考えるという宿題を出され解散。
それにしてもなぜ蓮さんの受け売りだとバレたんだ？

奥「いらっしゃいませ〜♡あら、Aちゃんっ」

『おはようございます』

またあのモーニングが食べたくなった私は、早起きしてイチバンボシにやってきた。

奥「蓮ちゃんもう少しで来るからね」

『！その事なのですが』

奥「聞いてるわよ。友達に戻ったんでしょ？」

『…はい』

奥「いつまでも好き好き言ってきたらごめんなさいね。それ、私のせいだから」

そう言ってふふっと可愛く笑う奥様。
私のせいってどういう意味かな？

目「A！？来てくれたんだ」

『蓮さんおはよ』

奥「嬉しそうね〜。でも店員である事を忘れちゃダメよ」

目「もちろんです。ご注文は？」

『カフェラテにしようかな』

目「珍しいね。かしこまりました」

注文を受け丁寧にコーヒーを淹れる様子を見ながら、欲しいものを考えてみる。

目「難しい顔してる。考え事？」

『うん…欲しいものが思いつかなくて』

目「何それ、俺も知りたい」

『ええっ』

目「あ、でもやっぱいいや。自分で考える」

彼はコーヒーを淹れる手を止め、私の目を見て微笑む。

目「相手の事を考えて選ぶのって楽しくない？」

たしかに、相手が喜ぶところを想像しながら選ぶのってすごいワクワクする。みんなもそう思ってくれてたら嬉しいな。

奥「そんな難しく考えず、もし浮かばなかったら正直に言えばいいの。相手は何にするか大体決めてるはずよ」

モーニングを持ってきてくれた奥様からもアドバイスを頂いてしまった。

『ありがとうございます。気楽に考えてみます！』

「どうぞ」と蓮さんから差し出されたいつもより甘いそれを飲むと、身体の中からじんわりと温まり「美味しい」と声が漏れる。

『そういえばラウと友達になったらしいね』

目「拒否権なかったよ(笑)」

『あらら。でも、可愛いでしょ？』

2人でラウの話で盛り上がっていると、聞きにくそうに蓮さんが質問してくる。

目「幼馴染たち…なんか言ってた？俺の事」

『あー。嫌いになりたいけどなれないって』

目「何それ」

『蓮さんが悪い人じゃないってみんな分かってるから』

目「そうなの？」

『うん。だからまた店にも来てね』

「私の店じゃないけど」と笑えば、彼も嬉しいような安心したような表情になる。

さーてと。帰ってもう少しだけ考えてみようかな。

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