114 渡辺side ページ16
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渡辺side
ピンポーン
宮「翔太おつかれさま」
渡「お邪魔します」
今日は男子会part2が開催されるという事で、涼太の家にやってきた。中に入ると、既に美味しそうな料理がたくさん並べられている。
深「翔太おつかれ〜」
渡「おつかれ」
手洗いうがいを済ませ、全員で手を合わせる。
お腹の空いていた俺は素早く料理に手を伸ばした。
渡「うっま！」
深「疲れた身体に染みるねぇ」
宮「それはよかった」
食事中は本当に他愛のない話をした。
やっぱり幼馴染と過ごす時間が1番楽しい。
深「前は涼太が行ってくれたし、今回は誕プレ俺と翔太で買いに行こっか」
渡「おう。でも休みが…」
深「有給使うから大丈夫！来週の月曜日は？」
渡「いける」
宮「よろしくね」
明後日までに欲しいもの考えてと伝えてはあるけど、思いつかないって言われそう。それならそれで考える時間も楽しいからいっか。
食事が終わり、全員でソファに並んで座った。
少しの沈黙のあと涼太が口を開く。
宮「目黒くんに言われて色々考えたんだけどさ」
深「うん」
宮「俺らの中でルール作れたらなって」
今までルールなんて決めたことないし、どんな感じになるんだろうなんて呑気に思っているとまさかの衝撃発言。
宮「俺はAが好きだよ。2人はどう？」
！？
深「好き。ずーっと前から」
ちょっと待って。こういう話題はタブーじゃないの？
お前はどうなんだって視線が刺さるけど、俺が言葉にするの苦手な事よーく分かってるよね？
渡「俺は…」
深「やっぱりみんな同じ気持ちか〜」
渡「！まだ何も…」
宮「だって本当に違ったら即答するでしょ」
その通りです。完敗です。2人には一生敵いません。
宮「なんかこういうの新鮮だね」
深「もしかして俺らライバルになる？」
宮「どうだろ。俺は言うつもりないよ」
渡「なんで」
宮「好きだからって言わなきゃいけない訳じゃないよね。それに、一生言わないって決めてるんだ」
涼太のぶれない所、昔からカッコいいと思う。
宮「それでね。結局、俺らが気にしてるのは関係が壊れる事だと思ってて」
提案されたルールはこんな感じ。
気持ちを伝えるかは自由。ただし、誰かがAとどうこうなったとしても気まずくなったり避けたりするのは禁止。
宮「注意点としてこれはあくまで"俺ら"のルール。A本人と気まずくなってもそれは自己責任でよろしく」
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作者名：あんこ | 作成日時：2023年11月4日 15時
