My Destiny Ⅲ (ページ17)

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深澤side

3人で話して俺らのルールができた。
これにより2人と気まずくなる可能性はなくなったが、肝心なAと気まずくなる可能性は否めない。

あーあ。俺はこんなに悩んでいるというのに。
隣に座る彼女は美味しそうにお酒を飲んでいる。

『…顔になんかついてる？』

深「ん？今日もかあいいなって」

『どーも』

本気で言っても全然伝わらない。
俺わかりやすいと思うんだけどな…どうしたらこの状態から抜け出せますか。

渡「で、欲しいもの決まった？」

『ごめんなさい。思いつきませんでした』

渡「やっぱりな」

宮「俺らの中で候補はあるから大丈夫」

『ほんと何でも大喜びします…』

申し訳なさそうにするA。
きっとたくさん悩んだだろうし、謝る必要なんてこれっぽちも無いんだよ。

宮「パーティー来週の水曜日でいい？」

『うん。いつもありがとう』

深「今回、誰も手伝えないし準備大変じゃない？」

宮「大丈夫。ラウが強力な助っ人を頼んでくれたって」

渡「何それ」

宮「はっきりは聞いていないけど、たぶん目黒くんじゃないかな」

なんだか微妙な空気になる俺たちをよそにAは目を輝かせている。理由を聞くと彼もかなり料理が上手だからだとか。手料理まで食べたことあるなんて…勝手に敗北感。

『来週でもう31歳になるのか〜』

深「仲間だねぇ」

渡「俺と涼太はまだまだ」

『いやいや、涼太はまだしもあなたは2ヶ月後にはこっち側でしょ』

渡「聞こえませーん」

両手で耳をふさぐ翔太と、その手を剥がそうとするA。それを涼太と俺が楽しく見守る。こうして4人で過ごす時間がすっごく幸せ。

楽しい時間はあっという間で、Aと2人で帰路につく。

深「今回は俺と翔太でプレゼント買いに行くの」

『そうなんだ！めちゃくちゃ楽しみにしてる』

深「あんまハードル上げないで？」

「冗談だよ」と可愛く笑う彼女の手を優しく握った。

『辰哉って手繋ぐの好きだよね』

深「そう？本当はね、こうやって繋ぎたい」

そう言って恋人繋ぎに変えれば「えっ」と目を見開く。

深「だめ？」

『人が1人でも現れたら離して』

深「は～い」

恥ずかしそうに俯いて口数が減ってしまったA。
そんな反応されたら期待しちゃうじゃん。

…決めた。
パーティーの日"好きだ"って伝えよう。
たとえ気まずくなってしまったとしても、言わなかったら絶対にいつか後悔するから。

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