My Destiny Ⅲ (ページ43)

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渡「うっま！」

蓮さんの淹れたコーヒーを飲んだ翔太は目を輝かせる。

『でしょ。私も蓮さんのコーヒーの虜なの』

目「えっ、俺の虜！？」

渡「"コーヒーの"虜な」

鋭くツッコんだ翔太を睨む蓮さんに、例の写真の事を聞いてみる事にした。

『蓮さんさー、私にツノ生やしたでしょ』

目「ナンノコト？」

渡「おい下手か」

「だって前に人の頭が…」なんて辰哉と同じ事を言う彼を見て、3人は気が合うんじゃないかと思った。たしか全員B型だし勝手に"3B"と名付けよう。

奥「あらあら楽しそうね～」

『おはようございます！先日は素敵なケーキありがとうございました』

モーニングを持ってきてくれた奥様にお礼を伝えると、翔太も立ち上がり挨拶をする。

渡「初めまして、渡辺です。ケーキ美味しかったです」

奥「初めまして～喜んでもらえて何より♡ゆっくりしていってね」

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『ごちそうさまでした。あー幸せ』

渡「それな。ハマりそう」

美味しいモーニングとコーヒーに満足した翔太は、あるものが気になったらしく商品棚に行ってしまった。

目「やっと2人になれた」

あまりに嬉しそうに言うから「そうだね」と私も笑顔で返す。

目「俺、Aに聞きたい事いっぱいある」

『なになに』

目「んー今じゃないかな。よかったら…明日の仕事終わりご飯行かない？」

遅くなっても大丈夫との事だったので、明日2人でご飯に行く約束をした。

目「渡辺さんには内緒ね。怒られそうだから」

渡「タンブラーみんなの分買ってこ…何してんの」

人差し指を唇に当てている蓮さんを見て、ものすごく怪訝な顔をする翔太。

『えーと、あ！みんなの分の色あったんだね』

渡「話逸らすなよ」

『そ、逸らしてないよ？』

渡「まあいいや。目黒ちょっと」

何やら2人で内緒話を始めたので、私は厨房に戻ろうとする奥様に声をかけた。

『あの、先日のお礼…になるか分からないのですが』

奥「気にしなくてよかったのに～でも、ありがとう♡」

紙袋を受け取った奥様は「ねえねえ」と私をつつく。

奥「あの塩顔くんとはどういう」

『彼は……幼馴染です』

奥「…そうなのね。あら、帰ろうとしてない？」

彼女の視線を辿ると、レジの前に翔太の姿があった。
「なーにしてんの」と昨日やられたように近づけば「バレたか」だって。

渡「黙って払われとけばいーのに。ま、そこも好きなんだけどな」

『ふあ！？』

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