167 深澤side ページ20
・
深澤side
深「ありがとうございました。失礼します」
ふう。やっと1週間が終わった。
直帰でいいと言われているので、今日はこのまま涼太の店に向かう。
ここからだと高校の前を通るのが最短ルート。
高校が近づくにつれ、部活で走っているであろう生徒がチラホラ。邪魔にならないよう端に寄って歩いていると、抜かしていく生徒の中に混ざる1人の教師。
…岩本さんだ。
部活って教師も走るんだっけ?
いや、彼なら1人でも走ってそう。かっこよ。
・
"俺を……選んでほしい…"
冷静に考えてみると、こないだの俺ちょー必死。わら
深「お疲れ〜」
宮「お疲れさま。早かったね」
店内には俺と涼太のみ。
いつものお酒を注文し、定位置に座った。
宮「Aに会うの久しぶりじゃない?」
深「そだね。約2週間ぶりかな〜」
宮「楽しみでしょ」
その問いに「うん」と答えつつ、少しだけ気まずさもあったり。
しばらくしてやってきたA。
久しぶりに見るその姿はとても元気そうだ。
『お疲れ辰哉』
そう言って俺の隣に座る。
何から話そうか考えていると、先に彼女が口を開いた。
『そういえば、高校のまえ通った?』
深「通ったよ〜」
『やっぱり。岩本先生が辰哉っぽい人みたって』
よかった。いつも通り話せてる。
その後、翔太も合流し楽しい時間を過ごした。
・
『…ねえ辰哉』
深「ん〜?」
『話したいことがあるの』
「時間もらえない?」という彼女からは緊張が伝わる。
立ち話もなんなので公園のベンチに座り、言葉の続きを待った。
『ごめんなさい。辰哉の気持ちには応えられない』
身体を俺の方に向け、深々と頭を下げるA。
少しして顔を上げた彼女が今にも泣きそうで、思わず抱きしめる。
『だめ。スーツ汚れる』
深「いいの」
離れようとする彼女をさらに強く抱きしめた。
深「ちゃんと伝えてくれてありがと。困らせてごめん」
『ううん。辰哉の気持ち、すごい嬉しかった』
深「あ〜〜伝えるつもりじゃなかったのにな」
『…どうして伝えてくれたの?』
深「俺らの事を友達ごっことか言う奴がいてさ」
それを聞いた彼女はプンスカ怒っている。
目黒の名前はあえて出さなかった。
深「でも、そのおかげで俺らもAも素直になれた」
目黒の言葉にはムカついたし振られたのは悲しいけど、Aが幸せになれるなら。
それ以上の喜びはないのかもね。
・
747人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あんこ(プロフ) - 理科さん» こちらこそ本当にありがとうございました!面白いと言っていただけて良かったです。慣れない執筆でしたが、読んでくださる方々のおかげで書き切る事が出来ました(*^^*)ぜひまた読み返してあげてください♡♡ (2月23日 10時) (レス) id: e42437901a (このIDを非表示/違反報告)
理科(プロフ) - 私の毎日の楽しみが終わってしまったけど、ほんと面白かったです!ありがとうございます♡そして、お疲れ様でした!仕事の休憩中にニヤニヤしながら読んだリしてました☺︎︎また全部通して読んで幸せ気分になりたいと思います♡ (2月22日 22時) (レス) id: aa7fd4008a (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - 理科さん» もしかして、書き始めた頃にもコメントいただきましたか!?そこから読んでいただけてるの嬉しすぎます(>_<)新作も読んでいただきありがとうございます★緑さんもめちゃくちゃ良かったですよね…リアル感もあって!笑顔が眩しい…。私も旦那に呆れられてます(笑) (2月18日 8時) (レス) id: e42437901a (このIDを非表示/違反報告)
理科(プロフ) - すっごい面白いです!もうすぐ終わっちゃうの、寂しいなぁ。新作も楽しんでます♡余談ですが、私は💚ちゃん推しなので、ドライブしたいです。💚好きすぎて、息子に呆れられてます。 (2月17日 22時) (レス) @page48 id: aa7fd4008a (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - SnowManLOVEさん» はじめまして。コメントありがとうございます!スノさんは全員が魅力的ですよね(^^)★続きが見たいと言っていただけて嬉しいです。更新頑張ります! (2月1日 13時) (レス) id: 3da351ad37 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あんこ | 作成日時:2023年12月26日 21時