My Destiny IV

＊文化祭・前日＊ ページ31

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深「明日、9時スタートだっけ？」


『そうだよ』



いよいよ明日は文化祭！
クラスのみんなと頑張って準備してきたので、あとは本番が無事に終わることを願うのみ。



『今夜は翔太の家に泊まって、朝から着付けとかしてもらうんだ〜』


渡「ったく。それくらい自分でやれっつーの」


宮「ほんとは嬉しいくせに」


深「ニヤニヤしてる〜やらし〜」


渡「うっせ」



実は今まで何だかんだ予定が合わず、文化祭に幼馴染たちが来たことは無い。今回みんなの予定が合い、来てくれる事になったのだが…絶対に女子たちが騒ぎそう。


そこにラウや蓮さんも加わるので、なおさら目立つし。



宮「A…どうかした？」


『ううん、何でもない』



無事に、終わりますように…！



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渡「はい、パジャマ」


『ありがと……あれ？』



私の手の上に置かれたのはメンズのパジャマ。



『ちいかめのは、』


渡「さくらが回収してった」


『そっか。じゃ遠慮なく翔太の借りるね』



お風呂の中で、ある事が頭をよぎる。


来週の水曜日は翔太の誕生日。
彼は遊園地に連れてってくれたし、私も何か個人的にしたいな。


…しかし何も思いつかない。
あとでこっそり探ってみるか。



・



翔太がお風呂に入っている間、少しだけ部屋を散策。


それにしても本当に物が少ない。



『ん？』



洋服タンスから何かがはみ出ている。


ダメだと思いつつも興味本位で引き出しを開けると、そこにはちいかめのパジャマがあった。



『…なんで』


渡「おい」



なんということでしょう。
まさかこんなに早く出てくるとは。


恐る恐る振り向けば、鬼の形相で立っている翔太。



渡「理由を聞こうか」



誕プレのヒントがないか探していたと正直に伝えた。
すると、それを聞いた彼は大きな溜息をつく。



渡「そんなの直接聞けば良くない？」


『そうなんだけど…できれば自分で考えたくて』



だからといって人のタンスを勝手に見ていいはずがない。



『ごめんなさい』


渡「いや…今回は俺も嘘ついたしあおいこだな」



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渡「アラームかけた？」


『はい！バッチリです！』



明日の持ち物や浴衣を準備して、いつもより1時間ほど早く布団に潜った。


ふと、さっきのパジャマのことを思い出す。



『あのさ、ちいかめの』


渡「……俺のパジャマ着て欲しくて。ごめん」



そういった彼は布団を頭まですっぽり被った。


何その理由。めちゃくちゃ可愛い。



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