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向「ほんまに!?」
『うん。今日から行こうかと』
お試し後すぐジムに入会してくれた向井くん。
食堂で姿を見かけたので私も続ける事を報告した。
向「めっちゃ嬉しい!俺、Aのお兄さん目指してて」
『…なんで?』
向「かっこええやん。男が憧れる男って感じ」
確かに兄がカッコいいのは認める。
しかし…向井くんが兄のようになる想像ができない。
『ほら、宮舘さんくらいの方が』
向「あー宮舘さんも捨てがたい。でもなあ〜」
兄よりもマイルドに筋肉がついている宮舘さん。
正直に言うと私はそれくらいの方が好き。
そんな事は口が裂けても兄に言えないけどね。
向「昨日もジムで…」
目「康二」
低めで心地よい声が後ろから聞こえ、背筋が伸びる。
向「おう目黒、どしたん?」
目「会議の時間…大丈夫?」
向「…ハッ!やば!目黒ありがと」
「またなあ」と戻っていく彼と一緒に、目黒くんも戻るものだと思っていた。
それなのに…なぜ隣に座る?
きまずい。非常にきまずい。
目「…今夜、会えないかな」
席を立とうと思ったその時、私だけに聞こえるくらいの大きさで彼が問いかけてきた。
目「こないだの事、謝らせてほしい」
『いいよ。もう私のことは』
目「…そんな」
『それより、彼女を大事にしてあげて』
会ってしまったら、また流されてしまうかもしれない。
これは、弱い私の精一杯の"強がり"だ。
何か言いたげな彼を残して足早に食堂を出た。
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あそこまで言えば、もう連絡も来ないだろう。
今頃、別の女の子に声をかけてるんじゃないかな。
…悲しくなんか、寂しくなんか、ない。
『深澤さん』
深「ん?」
『…いえ、なんでもないです』
危ない。弱音を吐く所だった。
向「A〜行ける?」
『行けるよ。深澤さんも行きますか?』
深「いってらっしゃ〜い」
一応誘ってみたが、良い笑顔で見送られてしまった。
お兄ちゃん。確かに彼は強敵です。
『そういえば、会議は間に合った?』
向「バッチリ!ほんま目黒に感謝やわ」
これも目黒くんのいい所。
周りが良く見えて、さりげなく助けてくれる。
向「そうや。社員旅行の話って」
『聞いたよ。追加メンバーに選ばれた』
向「え、俺もやで!」
彼も一緒なら心強いな、なんて安心した矢先
向「ちなみに目黒も」
……そうきたか。
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あんこ(プロフ) - 愛結さん» コメントありがとうございます(o^^o)叫びそうにまでなっていただけたとは!最高の褒め言葉です。私が書くとどうしても阿部様になってしまいがちです…そんな彼が素敵なので。引き続きよろしくお願いします★ (4月25日 20時) (レス) id: e8d67e08c2 (このIDを非表示/違反報告)
愛結(プロフ) - 阿部様書いてくださってありがとうございます。仕事休憩中に叫びそうになりました. (4月25日 13時) (レス) @page32 id: 6e8b454d13 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - みぃ〜さん» 初めまして。コメントありがとうございます★同士の方いらっしゃって嬉しすぎます(*^_^*)もう少し出せたらと思ってますので楽しみにしていてください♪引き続きよろしくお願いします! (3月21日 8時) (レス) @page37 id: 69aa8b4767 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ〜(プロフ) - 初めまして。橙さんの相棒はあの人しかいないですね!私、同士です!この作品に出てきたことがなんか嬉しかったです☆色々とお忙しいと思いますが、マイペースに更新頑張ってください!楽しみにしてます♡ (3月21日 0時) (レス) @page37 id: db78e452a1 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます★私の趣味全開の小説にそう言っていただけると励みになります(o^^o)しかも私の心配までありがとうございます…!無理せず頑張ります!今後ともよろしくお願いします♡ (3月16日 8時) (レス) id: 69aa8b4767 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あんこ | 作成日時:2024年2月11日 21時