24 目黒side ページ24
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目黒side
莉「ねえ蓮、聞いてよ〜」
彼女の愚痴をひたすら聞いたり。
莉「えっ!いいの?」
目「うん。欲しがってたでしょ」
彼女の機嫌を取るために、好きなブランドの物をプレゼントしたり。
そんな事をもう1年以上続けている。
それでも別れたくなくて、俺なりに頑張ったつもりだ。
__しかし、彼女は違ったらしい。
「見た目は良いけど優しすぎてつまんない」
「不機嫌にしてれば好きなもの買ってくれる」
「やっぱ大手勤務は金持ってるわ」
その日は久しぶりのデート。
楽しみで眠れなかった俺は寝坊してしまった。
着いたら彼女は電話していて、この会話が聞こえたんだ。
彼女にとって俺は、金を持ってるだけのつまらない男?
何となく気づいてた。
俺自身ではなく「大手企業に勤める俺」が好きなこと。
いくら大手とはいえ3年目だし、無理してるんだけどな…
__俺のストレスは徐々に蓄積されていく。
優しすぎてつまんない、か。
この日以降、バレないように女遊びを始めた。
岩本さんに手を出したのもそれがきっかけ。
彼女に対する態度はかなりひどかったと思う。
急に押しかけたり、深夜に呼び出したりもした。
それなのに、なぜそんなにも嬉しそうな顔をするの?
会えるだけで、名前を呼ぶだけで。
何も与えなくても常に笑顔で寄り添ってくれる。
彼女と過ごす時間はとても心地良かった。
その気持ちに比例するように、会う回数はどんどん増えていった。
この心境の変化が勘付かれているとも知らずに__
"目黒くんも、ごめんなさい"
目の前にいる彼女は肩を震わせ頭を下げている。
悪いのは全部俺なのに、嘘をつき傷付けた。
彼女を犠牲にして自分の身を守るなんて最低だ。
そこまでして
その時、俺の頭に浮かんだのは「別れ」という選択肢。
"彼女を大事にしてあげて"
キミはそう言ってくれたけど……ごめんね。
今、俺の中には__
この気持ちを伝えたらどんな顔をするかな…なんて、今さら考えた所でもう遅い。
彼女には他に好きな人が出来てしまったのだから。
失った信頼を取り戻すのは簡単な事じゃない。
でも、
"また好きになってもらえるように頑張るから"
この言葉を嘘にしない為の努力はしよう。
いつかまた、俺の事を見てくれる日が来るまで。
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あんこ(プロフ) - 愛結さん» コメントありがとうございます(o^^o)叫びそうにまでなっていただけたとは!最高の褒め言葉です。私が書くとどうしても阿部様になってしまいがちです…そんな彼が素敵なので。引き続きよろしくお願いします★ (4月25日 20時) (レス) id: e8d67e08c2 (このIDを非表示/違反報告)
愛結(プロフ) - 阿部様書いてくださってありがとうございます。仕事休憩中に叫びそうになりました. (4月25日 13時) (レス) @page32 id: 6e8b454d13 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - みぃ〜さん» 初めまして。コメントありがとうございます★同士の方いらっしゃって嬉しすぎます(*^_^*)もう少し出せたらと思ってますので楽しみにしていてください♪引き続きよろしくお願いします! (3月21日 8時) (レス) @page37 id: 69aa8b4767 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ〜(プロフ) - 初めまして。橙さんの相棒はあの人しかいないですね!私、同士です!この作品に出てきたことがなんか嬉しかったです☆色々とお忙しいと思いますが、マイペースに更新頑張ってください!楽しみにしてます♡ (3月21日 0時) (レス) @page37 id: db78e452a1 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます★私の趣味全開の小説にそう言っていただけると励みになります(o^^o)しかも私の心配までありがとうございます…!無理せず頑張ります!今後ともよろしくお願いします♡ (3月16日 8時) (レス) id: 69aa8b4767 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あんこ | 作成日時:2024年2月11日 21時