37 向井side ページ37
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向井side
友「
向「うん。1ヶ月来んかったし、もう来んやろ」
いきなりAが来なくなって数ヶ月が経った。
たまたまかと思って1ヶ月は通ってみたけど、彼女が来ることは無かった。
向「俺のこと、嫌いになったんかなあ」
友「それは知らん。本人に聞いて」
向「聞けたら苦労せんわ!」
同じ学部やから校内で姿を見掛けることはあった。
しかし、声をかけるなんて出来るわけもなく。
ヤキモキする毎日。
やっぱり……名前呼びがアカンかった?
ハッ!もしかして___
友「彼氏でも出来たんちゃう?」
向「………ありえる」
友「康二がウジウジしとるからや」
言い返す言葉もない。
段階を踏まなとか言いつつ、結局はビビってた。
振られて会えんくなるのが嫌やった。
でも、振られる前に会えんくなっとったら本末転倒。
自分のアホさに頭を抱えていると、肩が叩かれた。
友「落ち込んどるところ悪いけど…俺も話があって」
向「どしたん?」
友「大学、やめる事にした」
向「ウソやろ……?」
友人からの突然の告白に開いた口が塞がらない。
彼とは1年の秋頃に仲良くなった。
上京してきたもの同士ですぐに意気投合。
唯一、彼女に友人として紹介した人物でもある。
彼女と会えなくなった今、俺の心の支えやったのに。
向「理由、聞いてもええ?」
友「俺な…ずっと美容師になりたかったんよ」
話を聞くと、親に強く反対され今の大学に進学したもののやはり夢が諦めきれず、何十回目かの説得でようやく許しをもらえたらしい。
たしかにいつもオシャレな髪型やと思っとったけど、まさか美容師を目指しとったなんて。
友「応援、してくれる?」
向「…当たり前やん!美容師なったら1番に切ってな」
2年生の秋。
友人は大学をやめた。
また1人になった俺は、何気なくあそこに向かった。
向「………え、」
数メートル先のベンチに座っている女の子。
紛れもなくAや。
嬉しくて駆け寄ってはみたものの様子がおかしい。
『っ!!』
俺の存在に気づいた途端、彼女は無理やり笑顔を作る。
けどそれは、初めて会った時とはまるで別物に見えた。
★
【作者より】
友人の名前は敢えて入れていません。
私の中で橙さんの相棒は彼なんです。
誰か分かる方いらっしゃったら同士です!嬉しい。
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あんこ(プロフ) - 愛結さん» コメントありがとうございます(o^^o)叫びそうにまでなっていただけたとは!最高の褒め言葉です。私が書くとどうしても阿部様になってしまいがちです…そんな彼が素敵なので。引き続きよろしくお願いします★ (4月25日 20時) (レス) id: e8d67e08c2 (このIDを非表示/違反報告)
愛結(プロフ) - 阿部様書いてくださってありがとうございます。仕事休憩中に叫びそうになりました. (4月25日 13時) (レス) @page32 id: 6e8b454d13 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - みぃ〜さん» 初めまして。コメントありがとうございます★同士の方いらっしゃって嬉しすぎます(*^_^*)もう少し出せたらと思ってますので楽しみにしていてください♪引き続きよろしくお願いします! (3月21日 8時) (レス) @page37 id: 69aa8b4767 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ〜(プロフ) - 初めまして。橙さんの相棒はあの人しかいないですね!私、同士です!この作品に出てきたことがなんか嬉しかったです☆色々とお忙しいと思いますが、マイペースに更新頑張ってください!楽しみにしてます♡ (3月21日 0時) (レス) @page37 id: db78e452a1 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます★私の趣味全開の小説にそう言っていただけると励みになります(o^^o)しかも私の心配までありがとうございます…!無理せず頑張ります!今後ともよろしくお願いします♡ (3月16日 8時) (レス) id: 69aa8b4767 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あんこ | 作成日時:2024年2月11日 21時